COVID-19 - PCRのセットアップ効率を加速

· ユーザー証言

COVID-19 - PCRのセットアップ効率を加速

コロナウイルスによるパンデミックの結果、SNPは自動化プラットフォームの処理能力を超える、とてつもない数の検体を分析していることを認識しました。同時に、スタッフは新たなウイルス検査のプロトコル構築に対し、さらに時間を費やす必要に迫られていました。この手作業や半自動的方法で実施されることが多い作業は、検査に短時間で対応するために人間工学的な負荷が増大しやすい状況でした。

検体処理能力を増大し、臨床検査技師の手作業による処理を低減し、COVID-19検体検査のアッセイ開発時間を短縮するためには、新しい自動リキッドハンドリング装置が必要なことは明らかでした。

ASSIST PLUS pipetting robot
Photo courtesy of Sullivan Nicolaides Pathology

共同開発

ASSIST PLUS ピペッティングロボットを用いて患者検体のCOVID-19検査を支援するため、2020年3月初旬にケリー マギン氏とジェームズ スントホルム氏(INTEGRAのオーストラリア代理店 BioTools Pty Ltd 所属)は、シェーン バーン氏(微生物学・分子病理学部門 科学部門長)と協力することになりました。ASSIST PLUSを使用した自動ピペッティングプロトコルが開発され検証されたため、検体を少容量で充分な384ウェルプレート上で調製でき、その後の処理を迅速、高スループット、プレートベースのリアルタイムPCR増幅および検出機器で行うことができます。OneStep RT PCRマスターミックスを、低デッドボリューム(20 µl 未満)のSureFlo™ 10 ml 試薬リザーバーから384ウェル プレートへ分注するために、VOYAGER チップ間隔可変ピペットと低吸着GripTips™が用いられました。同様にVOYAGERのピペットにより、鼻咽頭/口腔咽頭兼用スワブまたは喀痰検体から抽出した核酸テンプレートを、4つのFluidX™ 1.0 ml 96フォーマット チューブラックから384ウェル プレートへの自動分注およびリフォーマットが可能となりました。PCR反応の全容量は10 µl(OneStep RT PCRマスターミックス7.5 µlおよび核酸テンプレート2.5 µl)まで減量されました。この少量化によって、利用可能な検査能力が2倍になるとともに、在庫不足が進む高額なOneStep RT PCR試薬の消費が抑えられ、これに伴ってコストが削減されました

Close-up of the ASSIST PLUS pipetting robot testing patient samples for the coronavirus
Photo courtesy of Sullivan Nicolaides Pathology

決定的な成功

SNPは、従来の手作業による処理方法に対し、ハンドヘルド電動ピペットを用いて実施された、自動化プロトコルの検証に成功しました。その結果として、再現性があること、精密かつ正確であることが認められました。また、コントロールや患者検体のいずれにもコンタミネーションは見られませんでした。検証されたプロトコルで裏付けされた、コンパクトで簡便なASSIST PLUS ピペッティングロボットは5営業日以内に配備が完了しました。現在のプロトコルでは384ウェル プレートが用いられていますが、将来的なニーズを満たすため96ウェルフォーマットへの対応も可能です。

Two scientists standing in front of the ASSIST PLUS pipetting robot used to test patient samples for COVID-19
Photo courtesy of Sullivan Nicolaides Pathology

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  • Stephanie Stursberg

    Product Manager

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