モノクローナル抗体の開発にINTEGRAピペットを使用する理由

· ユーザー証言

モノクローナル抗体の開発にINTEGRAピペットを使用する理由

CDI Labsは、ジョンズ・ホプキンス大学医学部が開発した技術を商業化するために設立され、その主力製品である「HuProt™ ヒトプロテオームマイクロアレイ」でよく知られています。このアレイは80%以上のヒトプロテオームを含む世界最大の完全長ヒトタンパク質のコレクションを備えており、研究者はガラススライドスケール上で何が起きているのかを完全に把握することができます。同社はその後ポートフォリオを拡大し、2,000を超えるモノクローナル抗体のカタログを追加しました。これらのカタログは、HuProtを使用して特性評価および検証され、高い特異性を保証しています。

Edisa Albino PIPETBOY
Photo courtesy of CDI Labs

お客様の希望に応じたモノクローナル抗体

CDIのシニアプロジェクトマネージャー兼オペレーション開発サイエンティストであるEdisa Albino氏は次のように説明します。「モノクローナル抗体はライフサイエンスの研究で用いることが多いのですが、現在市販されている分子の多くは特異的なものではありません。当社のモノクローナル抗体はそれぞれ単一特異性であり、フローサイトメトリー、タンパク質の発現と相互作用の特性評価、ウエスタンブロット法などを用いて広範に検証されています。また、当社は幅広いクライアントを抱えており、彼らは免疫チェックポイントや転写因子、神経変性や癌にいたるまで、およびその間のほぼ全ての領域に着目しています。顧客の中には自分の求めている製品を正確に把握し、既製品を購入できる方もいれば、選んだターゲットに合わせて特別に設計された特注のモノクローナル抗体を必要とする方もいます。」

Edisa Albino
Photo courtesy of CDI Labs

ピペッティングの疲労を軽減

CDI Labsの抗体ワークフローはすべて手動で行われ、毎月約50のターゲットが開発パイプラインに投入されていたため、効率化を図るためのソリューションが必要でした。同氏は次のように続けます。「モノクローナル抗体の作成に必要な細胞培養法は、ピペッティングと同義です。ワークフローでの手作業レベルにおいて、多くのスタッフがピペティングの疲労に伴い、RSIや手根管症候群などの問題に悩まされていたことは不思議なことではありません。これらの問題により、スタッフは作業台から離れて休み、回復する必要があります。これが効率性と生産性に影響を与えることは明らかです。そこで、この問題を軽減するためにさまざまなピペットを調査するようになり、INTEGRAの電動ピペットに出会うことができました。このピペットは非常に手頃な価格で、まさに当社が求めていたピペットでした。」

「現在はVIAFLO電動ピペットが3台とVOYAGERチップ間隔可変ピペットが2台あり、3年前からPCRやイムノアッセイ、細胞培養、プロテオミクス、精製などに使用しています。これらのピペットは、人間工学に基づいて設計されており、ユーザーにとって大変快適で、疲労の問題も解消されました。VIAFLOは数秒で96ウェルアッセイプレートまたは24ウェル細胞培養プレートを充填できます。一方VOYAGERは、チップ間隔を変更できるため、検証作業のため96ウェルプレートからヒトタンパク質アレイへの迅速なサンプル移動に最適です。また、ピペットは用途が幅広いため、研究開発部門等でも重宝しています。」

GripTipピペットチップは、我々のピペットと完璧な組み合わせです。当社が行っている実験の多くは、高価な組み換えタンパク質を使用しているため、必要に応じて単に実験を繰り返すような余裕はありません。GripTipsは漏れや落下がないので、ピペッティングでアッセイが損なわれるようなこともなく安心です。」 

Edisa Albino
Photo courtesy of CDI Labs

ピペッティングの生産性向上と品質管理への取り組み

「以前使用していた手動マルチチャンネルピペットではもう1つの問題に直面していました。それは、時間の経過とともにチップのシールが緩み始め、毎回最大プレートの半分程もピペッティング容量に不一致が生じていたことです。VIALFOおよびVOYAGER電動ピペットに切り替えたことによって、この問題は完全に解消されました。また、ワークフローがさらに高速化され、スループットも大幅に向上し、結果の正確性に自信が持てるようになりました。」

「INTEGRAピペットでは他にも、使用したプログラムやユーザーIDなど、品質管理の目的で情報を追跡できる点が気に入っています。これは、ELISA法をベースとした診断検査の開発をクライアントに代わって支援するのに理想的で、この種のビジネスに適用される厳しい品質管理基準を満たすことができました。また、ピペットからの情報をダウンロードし、必要に応じて記録するだけで、多くの品質管理プロセスを処理することができました。これは完璧でした。総合的に、市販のピペットでは、当社のニーズに合った最高のピペットだと思います。」とEdisaは語っています。

Edisa Albino
Photo courtesy of CDI Labs