最高の状態にピペットを保つには

最高の状態にピペットを保つには

Pipette cleaning and maintenance poster from INTEGRA

清潔なピペットは幸せ

ピペットは実験室で当たり前のように、よく使用されているため、そのありがたみが忘れられがちです。適切なお手入れとメンテナンスをしなければ、ピペットの精度が下がったり、サンプルが汚染されたりすることがあります。この種の失敗や不満の原因を予防する最善の方法は、ピペットの洗浄とメンテナンスを定期的に行うことです。

ピペットが最高の状態に保たれるよう、以下のクリーニング・メンテナンス方法を参考にして下さい。

これらを ポスターとしてダウンロード することもできます。

毎日

ピペットの外側を、70%エタノールで湿らせた、糸くずの出ない布で拭きます。他の除染液を使用する場合は、ピペットとその除染液との化学的適合性を確認してください。このステップを毎日行うことで、ワークスペースを清潔に保つことができます。

月1回

リークテストを行い、吐出量を確認して、ピペットが意図したとおりに動作しているかを確かめます。ピペットの正確性と再現性が仕様の範囲内にない場合は、校正を行う必要があります。

年1回

ステップ 1

INTRGRAウェブサイトの該当製品ページから「製品価格表」をダウンロードし、希望する校正サービスの内容を確定させます。

ステップ 2

同じページから「ピペット校正・修理依頼書」をダウンロード、必要事項を記入したのちプリントアウトし、校正したいピペットと一緒に、インテグラが業務提携している日本校正センター(JCC)へ送付します。その後、JCCによるピペットの分解清掃、Oリング等の交換、破損箇所があれば修理、そしてキャリブレーションが実施されます。

*12.5μl、50μl、125μl等の小容量ピペットにはOリングは付いていません。

コンタミネーションへの対応

コンタミはいつでも起こり得るので、ピペットの完全性、正確性を維持し、サンプルのクロスコンタミを避けるためには、さらなる除染作業が必要になります。

汚染物質 除染液*
水溶液 70% エタノール
有機溶媒 界面活性剤
放射性溶液 高強度放射能除染液
タンパク質 界面活性剤(アルコールはタンパク質を凝固させるので使用しない!)
RNase 95%エタノールに浸し、3%過酸化水素にさらに10分間浸した後、蒸留水で拭き取る。
DNA/RNA 10%漂白剤で拭き、さらにイソプロピルアルコールで拭き取る。

*使用前に除染試薬に対するピペットの化学的適合性を確認することを忘れないでください。

コンタミの種類によって、必要となる洗浄液の種類も異なります。洗浄後、ピペットを70%エタノールで拭き、自然乾燥させてください。

お手入れやメンテナンスとは別に、最高の正確性を確保するために、ピペット操作のベストプラクティスに常に従う必要があります。少なくとも12ヶ月おきに校正を行うことにより、ピペットを最高の状態で使用することができます。ピペットの洗浄、メンテナンス、定期点検、校正を行うことで、ピペットの精度が長期間保てるだけでなく、実験室のメンバーが作業ミスやコンタミから守られます。

上記をポスターとしてダウンロードする