脳腫瘍との闘いを支援

· ユーザー証言

脳腫瘍との闘いを支援

INTEGRA社の製品ラインアップ(VOYAGERチップ間隔可変ピペットASSIST PLUSピペッティングロボットEVOLVE手動ピペット、およびPIPETBOY acu 2 ピペットコントローラー など)は、研究室設立の当初から使用されていました。同氏は次のように続けます。「施設を開設するためにさまざまな機器を購入する必要がありましたが、私たちは初めに液体吸引用のVACUBOYを調達しました。その後、INTEGRAチームから他の製品を紹介してもらって、ASSIST PLUSピペッティングロボット、EVOLVE/VOYAGER ピペット、PIPETBOY acu 2を数台購入しました。」

医薬品の開発と有効性をサポート

「私たちの研究室では腫瘍細胞に対する薬剤の有効性、血液脳関門透過性、毒性、そして腫瘍生物学というさらに深いレベルの観点から薬剤を評価しています」と同氏は述べています。「そのために、症状発現前の患者の生検サンプルと非常に高度な脳オルガノイド培養から得た腫瘍モデルを用いています。これらは一次組織に見られるものと生物学的に非常に近いものです。これと並行して、血液脳関門モデルも使用します。このモデルを用いることで、薬剤が血液から脳に移行する能力、および用量制限毒性を理解するための薬剤の神経毒性を調べる方法を試験することができます。これらの結果は、高度に個別化された治療法の一部として、ケースバイケースで臨床医に伝えられます。大規模な前臨床試験は実施していませんが、主要な臨床施設に研究結果を報告するようにしています。これにより、広範な臨床試験でこれらの薬剤を使用することが可能になり、研究結果の潜在的な重要性を評価できるようになります。極めて予後不良な症例には、臨床開発のかなり初期の段階にある薬剤を推奨することも可能ですが、それでもやはり、治療を提案する前にヒトの毒性データが必要です。」

Alexander Beck
Photo Courtesy of Ludwig Maximilian University of Munich

プロジェクトに変化をもたらす装置

「ASSIST PLUSピペッティングロボットは間違いなく私たちの作業に最も影響を与えたシステムです。特にこの価格帯で、このロボットと同じ性能を備えた製品は他にないと思います。私たちは毎週、大量の細胞培養を行い、ASSIST PLUSのワークフローを設定して多くの薬剤の試験を行っています。最初に腫瘍細胞を96または384ウェルプレートに播種して、薬剤希釈と薬剤処理を行います。最後に、このシステムを生存アッセイに使用します。1週間に20~30枚のプレートをテストすることができるため、週に2枚のプレートしか処理できなかった手動処理よりもはるかに高いスループットを得ることができます。同時に、自動化機能のおかげで、他の作業に時間を割くことができます。

自動化されたピペッティングプロトコルの作成は、ASSIST PLUSピペッティングロボットとVIALABソフトウェアを用いて簡単に行うことができます。また同氏は次のように付け加えます。「このソフトウェアは非常に直感的で、スマートフォンのように簡単に操作できるため、プログラムをシミュレートして間違いを未然に防ぐことができます。医学生は必ずしも研究室での経験が豊富とは限りませんが、自動化のおかげで、私たちは細胞培養の基本的な技術を教えるだけで済みます。残りの作業はロボットが行うため、再現性に大きな利点があります。」

精度と生産性の向上

ASSIST PLUSにVOYAGERピペットをセットして使用することで、スループットが向上し、プロセスが従来よりもはるかに速く、いっそう正確になりました。「現在は、ASSIST PLUSにワイドボアチップを搭載した6チャンネルVOYAGERを活用して、胚様体を96ウェルプレートから24ウェルプレートへ移す作業を行っています。このプロセスを自動化することで、胚様体の見落としがなく、ワークフローを数時間から数分に削減することができます。これまでは、シングルチャンネルピペットを使って胚様体を1つずつ移動させなければならず、また、それぞれのプレートのウェル間隔が異なるために、固定スペースのマルチチャンネルピペットを使用することもできませんでした。」

VIAFLO ASSIST自動ピペッティングシステムを使用した試薬の添加

INTEGRAが研究室での生活向上に貢献しているのは自動化だけではありません。従来のピペットは、1つの回転プランジャを使用して容量を設定しますが、特に低容量から高容量に切り替える場合には面倒な作業になります。これに対し、EVOLVEピペットは桁ごとに独立して容量設定ができる3つのクイックセットダイヤルを搭載しています。同氏は次のように述べています。「EVOLVEピペットは私たちの仕事にも大きな変化をもたらします。クイックセットダイヤルにより、分注容量を簡単に変えられて、ワークフローが速くなり、今までよりも合理化します。現在はこれらのピペットを30台以上所有しており、とても快適に使っています。GripTipsピペットチップにも非常に大きなメリットがあります。私たちのように多くの作業を行っているときに、チップの落下やサンプルを損失する心配がないというのはまったく素晴らしいことですからね。脳腫瘍のトランスレーションの研究は確かに困難な分野ではありますが、INTEGRA社の製品ラインアップは研究の過程で私たちをサポートしてくれます」と同氏は語っています。

Alexander博士 と同氏の仕事の詳細については、https://dipgfighter.com/researchをご覧ください小児神経腫瘍学の前臨床モデルに関するAlexander博士の研究についてはこちらをご覧ください。

Scientist using the EVOLVE Quick Set Dial design to change volumes on their single channel manual pipette.