液状廃棄物の処分 – ベストプラクティス
液状廃棄物の処分 – ベストプラクティス
生物学的液状廃棄物の取り扱いは高いリスクを伴うことが多く、ユーザーの高い知識が必要となります。より優れた保護対策のために、INTEGRAは、イラスト入りで分かりやすく参考となる「ベストプラクティス」ポスターを用意しました。これにより、生物学的液状廃棄物の処分に関する専門家のアドバイスを提供します。
学ぶこと:
- 液状廃棄物の分別方法
- 廃液の安全な移動方法
- 液状廃棄物の正しい標識方法
- など。
⼀般的な原則:液状廃棄物の最終処分を⾏う前にすべての要件について情報を⼊⼿する
安全と環境要件に関し、施設、地⽅⾃治体や国の、規制に関するすべての情報を収集してください。 ⽣物剤を扱う場合と同じような注意を払って廃棄物を処理する必要があるかも知れません。 必要に応じて施設の廃棄物管理責任者やBio-Safety Officerに連絡する
注記: ⽣物学的廃液処理の責任は発⽣源にあります。したがって、住⺠の健康と環境を潜在的な危険から守るために、⽣物学的廃液が適正に処分されるようにすることがあなたの義務です。
廃棄物の分別:廃液は指定されたカテゴリごとに別々の廃液容器を使⽤する
廃液の分別は廃液管理成功の鍵です。さまざまな種類の液体廃棄物を整理して分別管理します。例えば、⽣物学的、化学的、放射性、または⼈間や動物の廃棄物等を含む物質等に分類するわけです。
注記: 廃液の適切な分別は、有害廃液の量を減らし、取扱い・輸送および保管のリスクを最⼩限にし、廃棄物管理コストを削減するのに役⽴ちます。
安全な廃液移送:適切なツールを使⽤して⾃分や周囲の⼈たちを守る
吸引システムは⽣物学的廃液を吸引・収集し、移送するために広く使⽤されている。疎⽔性フィルターと液体トラップまたは液体オーバーフロー警告センサーを使⽤して、廃液からポンプを保護します。
チューブ、⽫、ボトル、Tフラスコ、ウェルプレートなどの実験器具に適合する吸引システムを使⽤することにより、液滴やエアロゾルの形成を防⽌します。
注記: ⽣物学的廃液の処理や移送のたびにオペレータが有害な状況にさらされる可能性があります。滴り落ち、流出、エアロゾル⽣成等を避けることにより、これらのリスクを最⼩限に抑えることができます。
徹底した封じ込め:⾶散防⽌対応の収集・保管ボトルを使⽤する
オーバーフロー、漏れ、破損のリスクを避けてください。廃液回収ボトルに全量の75%以上満たさないようにしましょう。廃液回収ボトルには⾶散防⽌対策が取られた容器を使⽤し、もしガラスボトルの場合はボトルを樹脂製のバケツに⼊れて、廃液収集エリアに運んでください。
注記: 廃液を回収するとき、ボトル内の試薬が相互作⽤して、ガスと圧⼒を⽣成することがあるかもしれません。空気は液体よりも圧縮性が優れているため、回収ボトル内の25%の空気量は爆発の危険を回避します。⾶散防⽌容器を使⽤すると、誤って落とした場合の危険な液体の漏れを防ぐことができます。
ラベリング:実験室の薬剤に正しくラベルを付ける
正しい表⽰には、廃液カテゴリー名、該当するピクトグラム、活性物質または危険物質の名称、保管場所に関するデータ、責任者、⽇付(期限)等が含まれます。正確な表⽰慣⾏に関する定期的な訓練が推奨されます。
注記: ⾝近の危険物質について他の⼈たちに知らせるためには、物質の正しいラベル付けが重要です。また、事件発⽣時に緊急サービスの対応時間を短縮するのに役⽴ちます。
不活性化:適切な不活性化⽅法を選択する
できるだけ早い段階で⽣物学的廃液を不活性化することが重要です。⽣物剤の種類や⽣物化学的安全性レベルに応じて失活⽅法を選択してください。この場合も施設、地⽅⾃治体または国の規定を遵守しなければなりません。失活⽅法について、廃液中の他の物質との適合性を評価しましょう。実施前に、使⽤予定の機器や材料との互換性もチェックしてください。
注記: 活性物質を中性物質に変換することは、⽣物学的リスクを低減するのに役⽴つ。さらに、特別な処理のために第三者に引き渡さなければならない、特別廃棄物の量を減らすのに役⽴つかもしれません。
廃棄物の廃棄:⼀般廃棄物か特別管理廃棄物か︖
不活化された⽣物剤の正確な分類と、他の有害物質の存在を明確にする。廃液が特別な液体廃棄物に該当するかどうかは、施設、地⽅⾃治体、および国の規定に従って決定してください。液体廃棄物を定期的に処分することにより、⼤量の廃液の蓄積を避けることができます。
注記: 潜在的なリスクを低減し、液状廃棄物を不適切に処理することを回避する。さらに、廃棄物処理のための不必要な⾼コストを回避することができる。