チップ間隔可変ピペット ― 癌研究における反復作業の最強の味方

· ユーザー証言

チップ間隔可変ピペット ― 癌研究における反復作業の最強の味方

ベンチャー投資企業Flagship Pioneering社に勤務する上級リサーチアソシエイトのアフバ・オーデンハイマー氏は次のように説明しています。「PCRといった分子生物学研究室で使用される手法の多くは、必要なデータを得るために、標本や試薬をフォーマットが異なる試験容器間で移動したり、大量の標本を処理したりする多段階プロトコルで構成されています。ユニークな機能を持つ電動ピペットを使用することで、重要な作業のワークフローを効率化することができます。」

「私は、ライフサイエンス、持続可能性、デジタルヘルスなどの分野でさまざまな革新的スタートアップ企業を支援しているFlagship Pioneeringに2020年1月に入社し、新規癌バイオマーカーを探索するプロジェクトに取り組んできました。数ヵ月後、個人的な経験からVOYAGERがワークフローに最適であることが分かっていたので、2台のVOYAGERチップ間隔可変ピペットを購入するよう勧めました。」

ボタンを押すだけで再フォーマット可能

VOYAGERは、チップ間隔を4.5~33 mmの間で自動調整できるため、フォーマットが異なる試験容器間のピペッティングが容易です。ボタンを押すだけで、複数の標本を迅速に移動できるため、処理能力と再現性が向上します。アフバ氏は次のように続けます。「我々は主にヒト標本を用いて癌のバイオマーカーを探索していますが、動物疾患モデルも使用しています。我々の研究は主に分子生物学的手法に焦点を当てているため、多くの次世代シーケンシングおよびPCRが含まれており、広範にわたるチューブからプレートへの移動や、ライブラリー調製プロトコルが必要となります。当初は、固定間隔マルチチャネルやシングルチャンネルピペットを使用していましたが、どちらも手動で長時間の使用は苦痛でした。VOYAGERに切り替えることができて、非常に満足しています。現在は125 µLモデルと12.5 µLモデルの両方を使えるので柔軟に対応できます。」

Ahuva Odenheimer
Photo courtesy of Flagship Pioneering

さらに効率的なピペッティングを可能にするプログラムのプリセット

プロトコルに合わせてプログラムをプリセットすることで、反復ステップを最小限にし、エラーリスクを低減できます。アフバ氏は次のように続けます。「INTEGRAピペットとの初めての出会いは、数年前、別の研究所でVOYAGERを使用したときです。我々は、う蝕を減少できないかと、Streptococcus mutansの口腔治療法を開発していましたが、その過程には反復性の高いqPCR作業が必要でした。つまり、たくさんの等量分注とピペッティングを要しました。私はVOYAGERがすぐに気に入りました。プログラムのプリセット機能はqPCR反応、特にピペッティング/混合モードと等量分注モードに最適で、ワークフローが非常に容易になりました。また、ピペッティングエラーの確率が低下したため、再現性と精確度も向上しました。Flagship Pioneering社でVOYAGERの使用を再開したとき、すぐに使い方を思い出しました。直感的で使いやすいのです。」

「VOYAGERは研究プロセスを加速し、研究室での燃え尽き症候群の予防に大きく貢献しています。たとえば、今週、私は47本の標本を処理しました。チューブからプレート、プレートからチューブ、そしてまたチューブからプレートへ移動させました!その後、チューブからプレートにプライマーを追加しなければなりませんでした。集中力を失ってミスを犯す恐れがあるステップが実に多くありますが、フォーマットが異なる試験容器間で複数標本を同時に移動できるVOYAGERのようなマルチチャンネルピペットがあれば、このような問題を回避することができます。」

「私がこれまでに使用してきたINTEGRA製品はどれも素晴らしいものでした。実際、研究室には現在、私と同じくらいINTEGRA製品に感激している科学者がいます。彼女はVOYAGERを使用するのが本当に好きで、いつも新しい機能を発見しては感激しています。私も、あらゆる設定を試したり、VOYAGERのあらゆる使用方法を探索したりして楽しみました。その柔軟性は大変素晴らしいものです。機会があればいつでも使用しています」とアフバ氏は語っています。

VOYAGER Electronic Tip Spacer Pipette