ネットゼロへの中間目標を達成する

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ネットゼロへの中間目標を達成する

SBTiは、カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト、国連グローバル・コンパクト、世界資源研究所、および世界自然保護基金によるパートナーシップです。厳格な基準に基づいて企業の炭素削減目標を独立して評価および認定することで、民間セクターにおける大規模な気候変動対策のベストプラクティスを推進しています。INTEGRAは、持続可能な科学研究の達成と、環境に永続的な好影響をもたらすことに尽力しています。2022年9月にSBTiに参加し、同イニシアティブの3つのスコープ(領域)すべてにわたって、当社の温室効果ガス排出量を削減することを公約しました。これらの目標は、2023年8月にSBTiによる認定を受けました。

スコープ1には、社用車での出張や暖房システムによる燃料の燃焼など、所有または管理下にある炭素発生源に由来するすべての直接排出が含まれます。

スコープ2には、会社で消費するために購入したエネルギーの生産に伴うすべての間接排出が含まれます。

当社は、スコープ1とスコープ2の排出量を、2021年を基準年として2031年までに46%削減することを公約しました。また、再生可能エネルギー源の使用を、2021年の48%から2030年までに100%に引き上げることも約束しました。

スコープ3には、原材料生産時の上流プロセスや、製品の流通や使用、廃棄処理などの下流プロセスを含む、サプライチェーン内で発生するその他すべての間接排出が含まれます。

当社は、これらの排出量を、2019年を基準年として2029年までに収益当たり52%削減することを約束しました。

効率的な輸送による、環境に優しい取り組み

当社の炭素排出報告書2022によると、当社の二酸化炭素排出の44%は原材料と製品の輸送によるもので、GRIPTIPS®ピペットチップの輸送だけでそのうちの75%を占めています。輸送が必要なプラスチックの総量と重量を減らすため、当社はすでにECOラックGRIPTIPSを発売しています。また、製品の輸送には、できる限り航空貨物ではなく海上貨物を利用しています。これらを踏まえ、次のステップとして理に適っているのは、ピペットチップの輸送に伴う排出量を削減することでした。これは現在、当社の最優先事項のひとつとなっています。

Greenhouse gas emissions report for INTEGRA Biosciences in 2022.
2022年のINTEGRAのカテゴリー別温室効果ガス排出量の概要。Transport(輸送)に伴う排出には、調達と流通が含まれます。Waste and recycling(廃棄・リサイクル)に伴う排出とは、運転中や使用後の廃棄時に発生するものです。Others(その他)の排出には、事務用品やIT資材、投資、食品から排出されるものが含まれます。

チップ生産工場の移転による炭素排出量の削減 

Zizersにあるスイス本社にピペットチップ製造施設を建設する計画は、当社がSBTiに参加した時点ですでに進められていました。この建設は2023年12月に完了しており、まもなく製造が開始されます!これまで、INTEGRAはすべてのピペットチップを米国で成形し、そこからスイス本社や世界中の子会社、販売代理店に輸送していました。スイスに2つ目のチップ製造施設を持つことで、ピペットチップを米国からヨーロッパのお客様に輸送する必要がなくなります。これにより当社の輸送に伴う排出量を26%削減できると推定しています。

Automation line in the new tip molding facility in Zizers, Switzerland.
スイスZizersにある新規チップ成形施設のオートメーションライン。

持続可能な建設をリードする

また、既存のZizersの構内には、新規製造施設に加えて、オフィススペース、レストラン、完全自動化された高層倉庫も建設し、敷地全域が環境に配慮したものになりました。INTEGRAの新しい建物は、持続可能性を念頭において設計されており、当社のSBTi目標達成に寄与するよう、次のような環境に配慮した特長を備えています。

  • 建物はエネルギーの消費量が少なく、日当りも優れています
  • 屋上に設置した3000m²の太陽光発電システムが電力を供給します
  • 敷地内の暖房には、ピペットチップ成形施設で発生した熱と、化石燃料不使用のヒートポンプによる熱を使っています
  • 追加的に購入する電力は、水力で発電されています
  • 新設のレストランでは、できる限り地元食材やオーガニック食材を使用し、肉料理に対するINTEGRAからの補助は金額を低く設定しています
  • 敷地内では包装材を再利用し、各階にリサイクルステーションを設けてごみの廃棄量を減らしています
  • 地域の生物多様性を支えるため、1625m²の屋上に50種類の自生種の野生の花を植える予定です

INTEGRAはSBTiへの参加を誇りに思っています!今後数年間、環境に配慮した当社の取り組みの足跡を把握し続けることができるのを嬉しく思っています。また、ネットゼロに向けた当社の取り組みに関する最新情報を随時皆様にお届けしていきます。