最高の種子を目指して-Fluidigm社マイクロ流体システムとASSIST PLUSによるSNPジェノタイピング

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最高の種子を目指して-Fluidigm社マイクロ流体システムとASSIST PLUSによるSNPジェノタイピング

 

サカタ社の製品は、1913年の創業以来、130ヵ国以上で成功を収めており、新規市場だけでなく既存市場でも事業拡大を続けています。サカタ社のビジネスモデルの特徴は品質であり、植物生理学、発芽率、種子の健康状態、遺伝子データを継続的に分析し、確実に最高品質の種子だけを顧客に供給しています。

そのため、Jean-Phillippe Pichautが率いる欧州のQCチームは、新しい実験施設とワークフローを開発し、同社の継続的なビジネスニーズに取り組み、年間売上高の増加目標達成に貢献する責務がありました。Jean-Phillippe は、次のように説明しています。「実験室での日々の活動の大部分は、DNAの抽出と分析に関わるものですが、これは難しいサンプル調製ワークフローであり、我々が必要とするFluidigm社のマイクロ流体チップにサンプルを手動でロードすると、長時間かかる場合があります。現在の我々のスループットは比較的低いので、手作業の場合であっても処理可能ですが、これはすぐに変わるであろうことがわかっています。当社の年次活動は3年以内に3倍になると予測され、その結果、QCテストのサンプル数は急激に増加するでしょう。そのため、我々は、増大する仕事量を簡単かつ効率的に管理できるようにする必要がありました。我々には、ハイスループットのジェノタイピング・アッセイに自動サンプル処理作業を使いたいという明確な展望があり、完璧な解決策の探索を始めました。」

Jean-Phillippe氏は元同僚の勧めに従い、INTEGRA社の製品群にたどりつきました。彼はすぐに、VIAFLO 96ハンドヘルド電動ピペットASSIST PLUS分注ロボット の導入によって、彼の比較的小さなチームが、サカタ社の成長計画に合わせて仕事量を増大させる能力を得ることができると同時に、実験室のFluidigm社製システムによるマイクロ流体ワークフローを無理なく統合できることを理解しました。ジェノタイピング実験室の技術者であるManon Vendredi氏は、次のように付け加えています。「我々は、DNA抽出ワークフロー用にVIAFLO 96システムに加えて、8チャンネルVOYAGERチップ間隔可変電動ピペットを搭載したASSIST PLUSロボットも購入しました。ASSISTS PLUSとVOYAGERの組み合わせにより、我々にとって、96ウェルプレートからほぼ全てのマイクロ流体チップフォーマットへのDNAサンプルの移動が可能となり、Biomark PCR Analyzerでの分析が効率化されました。INTEGRAチームとFluidigm社のアプリケーション・スペシャリストが協力して、切れ目のないワークフローを確実にし、結果は理想的なものとなりました。それは、とても使いやすく、我々のワークフローに大きな拡張性を与えてくれます。手作業による処理と比較すると、時間が大幅に短縮され、費用対効果も高く、人的ミスも少なくなっています。」

Manon Vendredi at Sakata using the ASSIST PLUS pipetting robot to automate loading of microfluidic chips
Photo courtesy of Manon Vendredi, Genotyping Lab Technician at Sakata using the ASSIST PLUS pipetting robot to automate loading of microfluidic chips

自動化ソリューションのメリット

実験室チームは現在、ビジネス拡大に伴う需要の増加に対応するために、より良いポジションを確保しています。「我々が、全工程を自動化できたことにより、実験室のスタッフにとって大きなメリットがもたらされ、年間30万件のDNA抽出に伴う負担を軽減することができます。」とJean-Phillippe氏は指摘しています。Manon 氏は、次のように付け加えています。「VIAFLO 96では、マイクロプレートの各ウェルに対してDNA抽出を並行して行うことができます。また、ASSIST PLUSの自動化機能により、マイクロプレートのウェルからチップへのサンプル転送を設定するだけで、あとは放置して、作動させるだけです。30分後に戻ってきたときには、正確に充填された3つのチップがあり、我々は、Fluidigmシステムにロードする準備ができているという確信が持てます。この設定は、サンプルの使用量が少なく、試薬のコストが低いだけでなく、より多くの遺伝子を同時に分析できることを意味します。」

INTEGRAソリューションの使いやすさのおかげで、自動分注の利点はQCワークフローを超えたところにまで達しています。Jean-Phillippe氏 は、次のように続けます。「我々は、INTEGRAシステムの使い易さを知ってからは、病理学実験室でqPCRプレートを調製する際にもぜひ使いたいと思うようになりました。非常にスムーズな移行でした。それは非常に簡単で、この追加のプロトコルを設定するのに30分しかかかりませんでしたし、専門家を呼ぶ必要はありませんでした。我々は当初、両研究室での使用は考えていませんでしたが、このシステムが提供する可能性を考えると、決断は簡単でした。我々の実験室の日々のすべての業務がはるかに効率的に稼働できるようになり、労力も大幅に軽減されたので、長期的には仕事量の管理がはるかに容易になりました。」

Assay loading onto the 192.24 Dynamic Array IFC with the ASSIST PLUS pipetting robot equipped with a VOYAGER electronic pipette.
ASSIST PLUS in use at the laboratory

信頼できるパートナー

「全く新しい研究室とそのワークフローを立ち上げることには、困難が伴うものです。しかし、INTEGRA社もFluidigm社も、我々が必要とするときに、手近に手助けやサポートをしてくれることを知っています。両社とも、最初の機器購入からセットアップ、そして継続的な問い合わせに至るまで、多大なサポートを提供してくれました。これによって、すべてが無理なく、確実に続くようになりました。我々は、チームと一緒に仕事をすることを本当に楽しんでいます。なぜなら適切な人々と連絡を取れば、問題が起こることは決してありませんから」とJean-Phillippe氏は締めくくりました。