医療大麻検査のための自動希釈

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医療大麻検査のための自動希釈

米国の医師は、医療目的で大麻成分医薬品を購入することを許可する医療大麻カードを患者に提供することができます。しかし、医師が使用すべき用量を処方することはなく、加工品の有効性も製造業者によって大きく異なります。また、大麻草は、育った土壌から重金属や農薬などの毒素を吸収・蓄積することから、超集積植物(ハイパーアキュムレーター)として知られています。もちろん、これらの物質は摂取すると有害である可能性があり、特に特定の疾患があり免疫力が弱い患者には注意が必要です。したがって、当該の薬物の販売が承認される前に、ヒトによる摂取の安全性を確認するために、大麻成分医薬品の厳格な試験が必要となります。

ニッチ市場に特化した施設

Talon Analyticalは、ニューヨーク州で医療大麻の製造に携わる多数の企業に向けて、ヘンプ、CBD、医療大麻医薬品の定期検査を実施するために2019年に設立されました。同社は、2022年初めから、ASSIST PLUS分注ロボットと1250μLおよび300μLの8チャンネルVIAFLO軽量電動ピペットを併用して、抽出サンプルの希釈を実施しています。希釈されたサンプルは、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)装置に注入され、力価分析が行われます。さらに、重金属、農薬、マイコトキシンの検査も行っており、1日に約160種類の検体を処理しています。そして、各医薬品の分析認定証を発行し、一般販売の承認プロセスの一環としてニューヨーク州の衛生環境検査室(大麻管理局)にこれを直接送付します。また、医療大麻の製造業者が、新規医薬品組成の研究開発のために、Talon Analyticalと共同で汚染物質試験を実施する場合もあります。

Talon Analytical

高い需要に応えるハイスループット

同社は、ワークフローを効率化し、堅牢かつ信頼できるサンプル希釈プロセスを確保するために、ASSIST PLUSを選択しました。Talon Analyticalの品質管理者であるブリン・ビトラノ・ストッカー(Brynn Vitrano-Stocker)氏は、この新規導入による研究室のスループット向上についてこう説明しています。「以前はすべて手作業で希釈を実施していたため、人的エラーを起こしやすく、非常に時間がかかりました。当社は現在、ASSIST PLUS分注ロボットを導入したことで、ピペット作業に要する合計時間はわずか8分です。おかげで、毎日のサンプル処理数を増やし、検査の需要増加に対応することが出来ています。」 同僚である分析室長のチェルシー・ビッソンダヤル(Chelsea Bissondayal)氏はこう付け加えています。「ASSIST PLUSとVIAFLO電動ピペットの併用により、製造業者と行政が求める高い精度と正確度を常に実現することができます。。つまり、何度も試験を繰り返して時間と材料を無駄にすることがありません。これらの機器によりワークフローも大幅に加速し、研究室の全体的な生産性が向上しています。」

Brynn氏は次のように続けます。「INTEGRAのGripTipsピペットチップ(同社の試薬リザーバーも併用)は非常に性能が高く、皆満足しています。研究室スタッフは総じて、この分注ロボットでの希釈に満足しており、使いやすいと感じています。」 Chelsea氏はこう締めくくります。「ASSIST PLUSを初めて導入したとき、分注プロトコルの設定はあっという間で簡単でした。現在も、同じプロトコルを繰り返し連続的に実施しています。これは時間の節約に役立ち、効率性を高めてくれています。これは、成長しているこの分野で非常に求められていることです。」