VOYAGERチップ間隔可変ピペットがバーゼル大学の免疫学研究を加速

· ユーザー証言

VOYAGERチップ間隔可変ピペットがバーゼル大学の免疫学研究を加速

免疫細胞の役割

免疫システムは日常生活や病気で重要な役割を果たしており、コルカン氏のグループは炎症性腸疾患や大腸炎関連大腸がんなどの炎症状態における免疫細胞の役割に特に関心を持っています。コルカン氏は次のように説明しています。「私たちは主に、ヒト患者サンプルやトランスジェニックマウスモデルを用いて、単球がどのようにして組織に入り、マクロファージに分化し、疾患経過中に炎症促進作用または抗炎症作用を持つようになるのかを調べています。まず、マクロファージや上皮細胞により発現するサイトカインやサイトカイン受容体を調べ、それらの相互作用を研究しています」

ワークフローの効率化を高める

同グループの通常ワークフローでは、qPCRを行う前にサンプルからRNAを抽出してcDNAに変換したり、血清サンプルのELISAを行ったりする必要があります。コルカン氏は次のように続けます。「私たちのサンプルのほとんどはスイスのIBDコホートからのもので、通常、電解質、ミネラル、微量元素、抗体などの基準を見ながら生検や血液を分析しています。私たちの作業では、多くのサンプルを異なるウェルフォーマット間でトランスファーする必要があります。以前はシングルチャンネルピペットを使用していましたが、このプロセスは手間がかかり、エラーが発生しやすいものでした。」

Researcher at the University of Basel working with VOYAGER pipette
Photo courtesy of University of Basel

他に類を見ないVOYAGERの性能

VOYAGERチップ間隔可変電動ピペットは、自動調整可能なチップ間隔によりユーザーが同時に複数のサンプルを移動することができ、移動ステップとピペッティングエラーを減らすことができるため、同グループの高度なマニュアルワークフローに最適であることが証明されています。「私たちはさまざまなピペッティングシステムを検討しましたが、VOYAGERは非常に際立っており、その調整可能なチップ間隔の能力に匹敵するものはありませんでした。すでに当科内では好評を得ているVIAFLO電動ピペット(シングルおよびマルチチャンネル)を多数所有していたため、私たちのワークフローにVOYAGERを容易に組み入れることができました。」

「私たちは主にqPCRセットアップでVOYAGER を使用して、13~9mm間隔で1.5mlチューブから8チューブストリップにサンプルをトランスファーしています。逆転写反応後、4.5mm間隔の384ウェルのqPCRプレートにcDNAをトランスファーします。等量分注機能も非常に有益で、1.5mlチューブから384ウェルプレートに、さまざまなqPCRマスターミックスを供給することができます。また、細胞培養やELISAアプリケーションでは、1.5mlと2mlのチューブから24、48、96ウェルプレートへの試薬の添加や、異なるプレートフォーマット間でのサンプルトランスファーにVOYAGERを使用しています。GripTipピペットチップはVOYAGERの完璧なパートナーです。ピペットとチップ間がしっかりと接続されているため、緩んだり漏れたりすることがなく、エラーの発生が少なくなります。全体的に、VOYAGERは手動ピペットを使用する時と比較して膨大な時間を節約することができ、使用し始めてからスループットが大幅に向上しました。VOYAGERは、私たちの研究を加速させることに大きく貢献しています。」

Researcher working with VOYAGER adjustable tip spacing pipette
Photo courtesy of University of Basel