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SiLA-2とのインテグレーションで試薬分注の自動化を拡大する
研究者の皆さんは、作業量の増加と戦いながら実験室のスループットを向上させ、人的ミスを減らしてより信頼性の高い結果を得るため、反復的で時間のかかるリキッドハンドリング作業を自動化する方法を常に模索しています。自動化することで、忍耐力が求められる手作業よりも、はるかに効率的に時間を使えるため、その時間をトレーニングに充てられ、複雑な問題の解決や技術革新により集中できるようになります。
インテグレーションによる革新
INTEGRAは決して立ち止まることなく、常にお客様のラボワークフローの合理化に取り組んでいます。その一環として、この度、Standards in Laboratory Automation (SiLA) Consortiumが開発したオープン規格の通信プロトコルであるSiLA 2のAPIコマンドをWELLJET試薬ディスペンサーに対応させるようにしました。SiLA Consortiumは、ラボ電子情報の交換、統合、共有、検索の規格を開発する非営利団体です。同団体が新たに開発したSiLA-2テクノロジーは、異なるメーカーの実験機器やシステムをシームレスにつなぐことができ、複雑なカスタムソフトウェア開発の必要性など、独自のシステムの利用において一般的に直面する障壁を取り除き、実験室の自動化をサポートします。また、必要に応じてデバイスを追加または交換できるようにすることで、オートメーション・セットアップの柔軟性と拡張性を強化し、将来に備えて新興技術との長期的な互換性を確保します。

WELLJETとSiLA-2:分注作業の力強いコンビ
非常にコンパクトなWELLJETは、6~1,536ウェルのマイクロプレートへの試薬分注を行い、ELISAからセルベースアッセイまで、幅広いアプリケーションでハイスループットなワークフローに対応します。新たなカセット技術を採用しているため、チャンネルごとの分注量のばらつきや、カセットの(再)校正の必要性がなくなり、装置のランニングコストを削減しながら精度を高めることが可能です。WELLJETに新たに加わったSiLA-2機能により、創薬から臨床診断まで、SiLA-2規格の幅広い自動化ワークフローに直接統合させることができます。SiLA-2テクノロジーとWELLJETを組み合わせることで、実験室の作業時間の短縮とスループットの向上が可能になり、研究作業プロセスの標準化が一層前進します。そのため、実験室の効率と再現性への高まる要求を満たすだけでなく、拡張性の高い連携した自動化システムによって将来を見据えた運用を保証できると期待されます。